novel
□忍び寄る手
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この春。
オレ、佐々木純(ササキジュン)ははれて高校生となった。
電車に揺られて登校するのにもだいぶ慣れてきた。
…ただ、朝はもう少し楽に登校したいと、人の波に押しつぶされながら思う。
ふと、下半身に違和感を覚える。
さっきから気になってはいたが、揺れているため、たまたま当たっているのかとも思った。
しかし、どうも違う。
明らかに、手の平で撫で回されている感じ。
…なんなんだよ、気持ち悪ぃ。
嫌がらせか?それともホントに偶然?
下手に騒いだりしたら自意識過剰と言われるかもしれないと思い、別のことを考えて気を紛らわせるとにしたが…。
「っ……」
手の動きが大胆になり、尻の間に指を這わせてきた。
んだよっ!確信犯かよ!