Short Stories
□暖かい腕
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『暖かい腕』
「眠い・・・・・」
「テメェは1日に何時間寝る気だァ?」
「眠いー!!寝たいー!!」
「煩ェ!!」
「ふぇぇぇ!!」
晋助はこともあろうことか、私の頭をベシッと叩いた。
しかも容赦なしに・・・・・。
「晋助のバカー!鬼ィ!!」
「何とでも言いやがれ」
「・・・・・べぇー」
イジワルだ、晋助。
隣であっかんべぇーってしたら、
途端にこっちを見たから思わず固まってしまった。
あっかんべぇーをしたままで・・・・・。
にやって笑う晋助から逃げようと思ったけど。
そこはやはり相手が相手だからムリなわけで・・・・・。
「・・・仕方ねェな。
ほら、腕貸してやるから」
「一緒に寝てくれるの・・・・・?」
「俺も眠いからなァ」
やっぱり、晋助はちょっとイジワルだけど優しいな。
ごろごろと晋助すり寄って、程よい筋肉がついた二の腕に頭を置いた。
すぐに寝てしまった私は、晋助が抱きしめてくれていたことを起きてから知ったのでした。
2008.11.27