短編

□繋いだ手
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部活後



「雪ちゃん、まだ練習してたの?」



部活の時間が終わり、みんなが帰った後士郎は驚きながら雪の元に来る。



「うん…士郎に追いつきたくて…」



「…僕に?」



意味が分からないと言わんばかりに言うと雪は笑った。



「一つだけ…出来るようになったんだ」



雪はボールを目の前におくとゴールを見据え、士郎がよく知っている技を出した。



「エターナルブリザード」



綺麗な氷のボールはゴールに吸い込まれていった。



「それ…敦也が…」



「そうだね…それで少しは士郎に近づけたかな?」



士郎が驚いていると雪は少し寂しそうに言う。



「…何かあったの?…僕がいない間に」



士郎が気遣うように言うと雪は少し躊躇いながらも言う。



「士郎がエイリア学園が来たときに円堂くんたちと行って…次は世界に行って…なんか取り残された感じがしてね…」



すると士郎は雪の手を繋いだ。



「…士郎?」



「心配かけてごめんね?…僕はここにいる…これからは雪ちゃんの隣にいるよ」



士郎が笑うと雪は少し涙ぐみながら士郎の手を握り替えしたのだった。



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