銀魂長編
□一輪の花
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(…暇だな…)
昼寝をしていた椿は欠伸をしながらそう思う。
庭では山崎がミントンをしている。
「…山崎ー!!」
山崎を発見した土方は山崎を追いかける。
「ヒイィィー!!…ごめんなさい!」
山崎は慌てて逃げ出す。
「隙ありでさぁ!」
土方の背後から沖田が何の躊躇いもなく刀を振り下ろす。
「オワァァァッ!?危ねぇだろーが!」
「いつ何時浪士たちに襲われるか分からねぇんですぜぃ?…予行練習でさぁ」
(…今日も平和だねぇ…)
椿はそんなことを思いながら屯所を出た。
宛もなく歩いていると少し先にお妙がいた。
「…あっ!お妙ちゃ…「お妙さーん!こんな所で会うなんてこれはきっと運命の赤い糸で…」」
「あらやだ…ゴリラが逃げ出してるわ」
バキッ
(…私は何も見ていない…)
椿はとっさにそう自分に言い聞かせると方向転換したのだった。