道慈 通常

□4日目
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俺が無理させちまったしな…そんくらいさせてくれ。ぎゅう…――ほら、浴室着いたぜ。俺の前に座れ…。シャワーで流してやるから背中向けてろよ…ザアアア…どうだ?椿…湯は熱くねえか?熱かったら言ってくれよ?



ちょうどいいよ!



そうか?なら良いんだが…。折角だしこのまま髪も身体も洗っちまおうぜ…もう寝るだけにしちまった方が椿も楽だよな?時間もだいぶ遅ぇしな…。ほら、頭洗ってやんぜ…ワシャワシャ…痒い所はねぇか?



大丈夫だよ!ありがとう!



ねぇか。遠慮しなくていいんだぞ?――しかし、椿の髪は綺麗だな…。俺はガサツな方だからよ…髪のケアとか全くしねぇんだ。すげぇと思うぜ…。――さて、これで髪は綺麗になったぜ…次は身体、洗ってやっからな…




うん///



ははっ、さっきシてたんだから今更だろうが…。椿は背中も綺麗だよな…。おっと…一応、力は緩めてるがよ、まあ…男の力だからな…少しでも痛かったら言ってくれよ?弱めっからな…。――今は大丈夫そうか?





それとこれとは別なの///…力加減も大丈夫だよ!



そうか、そりゃあよかった。痒いところがあったら言えよ?ってのもなんだかコテコテだな…だがお約束ってのを俺は捨てられねぇんだよな。偶に思うんだが、この発言の後に、本当に痒いところ言われた場合って掻くしかねぇだろ?だがそれは根本的な解決にならねぇ。――痒み止め、風呂場に持ち込むか?



そこまでしなくても大丈夫だよ!



そうか…いらねぇか。――まあごつい腕だけどよ…だから守りてぇものを守れたりするんだ。椿のことは絶対に守ってやるからな。はは、今は安心しきってちょっと緩んでるけどな。いつまでもこうしていたいが…椿にも洗ってもらいてぇな。髪、いいか?



私も道慈のこと支えるからね!…じゃあ、今度は私が洗うね!



ありがとうな。ん、椿は洗うのもうまいな。…コク…コク…ん、すまん。あまりにも気持ちいいからちょっと寝ちまってたぜ…。洗わせといて悪かったな…。他人に頭預けて寝こけそうになるなんざ、初めての経験だ…。



私が敵だったら大変なことになってるよ(笑)…でも信用してくれてるみたいでよかった!



なるほどな…。なんにせよ、気を引き締めねぇとな…。こんな体たらくじゃあ、また椿を厄介に巻き込んじまうかも知れねぇ…。――だがよ、こうして椿と過ごして安心しきれる時間もないがしろにしたくねぇ…複雑だな。



ふふっ…どっちの時間も大切にしようね!



あぁ。何れにしても、椿は俺にとってそれだけ大事な存在ってぇこったな…。さて、俺の身体はさっさと洗っちまって…そろそろ上がるか。身体は十分に綺麗に出来たろうしな…。



そうだね!…湯冷めする前に上ろっか



身体拭いて着替えんぞ。しっかり拭けよ?風邪ひくからよ…流石の俺も椿の体調までは守れねぇからな?――っと、着替え終わったな。じゃあ、今日はもう寝室行って寝ちまおうぜ。



そうだね!私も眠たくなってきた



――ふぅ…今日は濃い一日だったな…。椿といると、こういう当たり前みてぇで…でも遠く感じてた日常を味わえるんだな。…ははっ、楽しみだな…。――こっち来てくれねぇか?腕枕、してみてぇ…。椿の重みを感じさせてくれ…



うん///



ん…来たな。少しゴツゴツするかも知れねぇけどよ…そこはご愛嬌だ。――さ、疲れなんざ明日まで引き摺るモンじゃねぇ。このまま眠っちまいな。安心しろ…今日一日…椿のお陰で充実してたぜ…。さ、おやすみだ…椿。



うん///…おやすみ
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