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□源巳 男子校の姫ごと
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…はぁ、こういう挨拶って苦手なんだよなー。――…北虎 源巳(きたとら げんき)です、よろしく。『…って事でお前ら仲良くしてやってくれ。もし何か困った事があったら、一番端っこの席に座ってる椿君を頼るといい。彼はここの生徒会長だし、他の生徒よりもしっかりしてるからな』…はい、分かりました。――…んで、アンタが椿か?(じっ)……って、女…?



よく言われるけど違います



え、女じゃねぇの…ま、マジかよ…?「あ、椿くんは男だよ〜?虎ちゃんってば、椿くんをいじめちゃだめだって〜」(ビクッ)虎ちゃん…?…てか、俺は虐めてねぇっての…ただ、挨拶にしにきただけだ。…お前は確か…「大鷲だよ〜?椿くんのお友達〜」…なんだ、椿と大鷲は友達なのか。2人共よろしくな。



よろしく!



さっきはいきなり変な事言って悪かった、ごめんな。…2人に頼みたい事あるんだけどよ、放課後学校の案内を頼めねぇか?他の奴に声掛けても、俺の姿見てどっか行っちまうんだよ。…今んとこまともに話せたの、お前らくらいしかいなくて。「そっか〜…申し訳ないけど、俺放課後は部活があるんだよね〜だから椿くんにお願いしてもいいかな〜?」…あ、そうなのか…悪いな。…それじゃあ椿、学校の案内お願いしてもいいか?



確かに見た目は不良っぽいからな…いいよ!案内する!



ん、悪いな。…それじゃあ頼む、ありがとな。…それじゃあ、放課後に教室で待ち合わせだな。…――【放課後】(ガラガラ…)…お、来たか椿。悪いなこんな事頼んじまって…でも、すげー助かった。そうそう、時間もあんまねぇと思うし…早速、校内見て回ろうぜ?…正直、この学校は広いから何があんのか楽しみ。



じゃあ早速案内するな!



お、頼もしいな?それじゃあ、あとは任せる。――…んで、ここが上の学年の教室…っと。これで一通り校内見て回ったんじゃね?(頬を掻いて)マジで広いんだな、ここの学校…折角見て回ったのに、半分以上覚えてねぇっつーか…迷いそうになったしな。…んでも、椿が全部案内してくれたお陰ですげー楽しかった。…ありがとな。



これくらいなら気にすんな!



椿の説明も分かりやすかったし、ほんとに助かった。…あれ、そう言えばさっき先生に呼ばれたような…――…(ガラガラ…)『あーいたいた、ここの教室にいたのか…探したよ』…あ、すみません…何か用でしたか?『…北虎君は実家が遠いから、ここの寮に希望したよね?その部屋なんだけど…丁度、椿君のとこが空いてるから一緒の部屋になったよ。…荷物はもう運んでおいたから、椿君が北虎君に部屋の案内をしてくれるかな。…それじゃあ、頼んだよ』(頭を下げて)…ありがとうございます。…俺達、一緒の部屋なんだな?



マジか…



いや、知り合いが一緒なら頼もしいだろ。そうそう、俺の家はここの学校から遠くてよ…そういう寮があるって聞いたから、早速申し込んだんだ。同じ部屋同士、色々あるかもしんねぇけど…仲良くしてくれると助かる。(時計を見て)…ん、とりあえずこのまま寮の場所も案内して貰ってもいいか…?



仕方ねぇな…とりあえず帰るか



ん、ありがとな…すげー助かる。…――(ガチャ…)へぇ、ここが椿の部屋か?思った以上にシンプルっつーか、ちゃんと綺麗に整えられてんだなって…(きょろきょろ)ちょっとだけ部屋内を見て回ってもいいか?…どこに何があるかだけ、先に把握しておきたいからな。(ガチャ…)椿に部屋の案内とかも頼んでいいか?



わかった!じゃあこっちに来て



お、すげー助かる…それじゃあ、リビングから見て回ろうぜ。…――いや、まさかとは思うけど…椿って自炊はあんましねぇタイプか?(棚を見て青ざめ)…冷蔵庫の中はすっからかん、でも棚にはカップ麺にカップ焼きそば、お菓子しか入ってねぇし、まさかこれだけしか食ってねぇの?(頭を掻いて)おいおい、マジかよ?!椿の食生活ヤバすぎんだろ…。…ちょっとここで待ってろ。



まさか自炊できるタイプ?



まぁな、すぐに終わるから待ってろって。(タンタンタン…ジュー〜)…よし、完成!適当に近場のスーパーで買ってきた、有り合わせのもんしかねぇけど…とりあえず食えよ。もう夕食の時間だし、あそこの棚にあるもん食おうとしてたんだろ?…んなのはだめだ、絶対に栄養も偏るしな。…てか、今までよくあんなんで身体壊さなかったよな…ったく。…ほら、俺の料理は美味いか?



何これうまい!



だろ?腕には結構自信があるからな。――…よし、ちゃんと全部食べれたみたいだな(ぽんぽんと頭撫でで)よーし、よし…ちゃんと全部食べれて偉いな〜?……って、悪い!あ、いや……今のはその……(照れて慌てる)…い、妹によくやってたっつーか…ただの癖っつーか。…いきなり撫でで悪かった…。



そんなに女に見える?



あ、いや…マジで深い意味とかねぇからな?それじゃあ、もうそろそろ寝るか疲れてるし……(周辺を見回して)…ん?そう言えば椿、さっきから気になってたんだけど…俺の寝る場所が無くねぇか…?(きょろきょろ)担任からは、もう家具とか一式揃えてあるって聞いたけどどの部屋にも……ん、やっぱねぇな。さっき大鷲に手伝って貰った荷物も全部開けたし…んー、どうしてだ?



…確かにないな…



やっぱ椿も分かんねぇか…しょうがねぇ。とりあえず、担任に聞いてみるわ…(prrrr)…あ、もしもし北虎です。――…はい、分かりました。(pi)今確認してみたら…やっぱ、俺のベッドだけまだ用意されてなかったっぽい。俺のベッドが届くのに早くて2、3日掛かるらしくてさ…。…それまでは椿のベッドを借りろ、だってさ。



俺のベッドそんなに広くないよ!?



椿には申し訳ねぇし、俺はソファーか床で寝るから気にすんな。まぁ、3日間くらいなら…リビングにあるソファーでも十分だろ。毛布はあればいいけど…タオルケットで代用できるか。…うし、っつーワケで今日はもう寝る…(どん、とテーブルにぶつかってコップの水がソファーに掛かる)うわっ、悪いっ!急いで拭かねぇと…――(気まずそうにして)…マジで悪かった。俺のせいでソファー濡らした上に、結局椿と一緒に寝させて貰う事になっちまって…。



まぁ…あれはしょうがないよ



マジで申し訳ねぇ…今度詫びるわ、ごめん。んじゃ、失礼します…(ぎしっ…)ん、…椿の方のスペース大丈夫か?…そっちがちょっと狭かったら、遠慮なく言えよ。……ん、椿?(あれ、寝息がきこえる…)ま、まじかよ…?ベッドに入ってからまだ数分も経ってねぇのに、もう寝ちまったのか。…す、すげーな?…って、俺ももう寝ないとか…ん、もう寝るか。



…すぅ…すぅ…



ん、あふ…おやすみ椿、また明日。…――【深夜】…ん、んん…(何だ、すげー苦しい…)はっ、まさか…か、金縛りか…?!んん…身体が動かねぇ…(モゾモゾしながら周りを見る)顔はちょっと動きそう…ん、ん?…まて、何で椿が俺にがっちり抱きついてんだよ…。(優しく引き剥がそうとして)…だめだ、全然ビクともしねぇ。(ユサユサ…)おい、椿…起きろ…。



んん…



あれ、やっと起きたか…って、寝言かよ。…ったく、どーすりゃいいんだこれ!?(ぐいぐい…)こんなとこ朝椿に見られたりしたら、色々と誤解されちまうっての…(びくっ!♡)ん、う…ちょっ、椿…何処触ってんだ、んっ…んんっ♡(椿が自分の股間を…押し付けてくる…)ん、う…コイツ無意識に自分で擦り付けてんのか?



んんー…



ん、あっ…止めてくれ椿…ん、く…ぅ。いい加減に起きろ…!(びくんっ!♡)…はぁーっ、はぁ…っ、…なんとか収まったみてぇだけど、コイツの寝相が問題なのか…?(てか、あまりにも無防備すぎねぇか…)ん、はっ…はぁ…ビックリしたー。もう、この際…あんま余計に動かさねぇ方がむしろ安全…かもしんねぇな。



…すぅ…すぅ…



呑気に寝やがって…(むっ)なんか腹立つ…。まだ椿が抱きついてる事には変わりねぇけど、これ以上動けねぇし…(椿の方を向いて)…っ、はぁ…しょうがねぇから諦めてこのまま寝るしかねぇな?(椿を抱きしめて)…ん、う…椿あったけぇな…。(うとうと…)ん、俺も眠くなってきたかも…ふぁ…あふ…今度こそ寝るか…。



…ムニャムニャ…



ん、おやすみ椿…明日おぼえとけよ…。…――【翌朝】(ガチャ…)お、おはよう。…朝メシなら先に出来てるから、顔洗って食えよ?(じっと見つめて)…椿、昨日のベッドの事覚えてるか?…ん、流石に覚えてるわけねぇか。(ほっとして)…悪い、何でもねぇよ。それより、早く準備しねぇとお前の朝メシ、俺が全部食っちまうぞ?



食べるから待って!



うそうそ、冗談だっての(笑)早く行ってこい。(椿は昨日の事を全然覚えてねぇみたいだったな…)…うーん、ならあんま言わない方がいいよな。(はっとして)…っ、?!な、なんだよ…いきなり現れるからびっくりするだろ。…ん、ちゃんと顔洗ってきたんだな。ほら、テーブルに座れよ(冷蔵庫を開けて)椿は飲みもん何飲む?



そこにお茶があったと思う



とりあえずお茶でもいいか?…ほらよ。――…ふぅ、ご馳走様でした。(時計を確認して)…っ、てやべ!もうこんな時間じゃねぇか…!?(カバンを持って)…流石に2日目で遅刻はマズイだろ、椿?(ガチャ…)食器は俺があとで洗うから、とりあえずさっさと学校に向かおうぜ。…忘れもんとかは大丈夫か?



大丈夫!



おう、分かった…それじゃあ行こうぜ椿?…――【昼休み】(北虎が数人に囲まれる)「お前が噂の転校生クンか?」「下級生の癖にデケェ態度取ってんだって?」…だからどうしたんだよ、お前らに危害を加えたワケじゃねぇだろ。「ああ、そうかもな?でもテメェのその態度が気に入らねぇんだよ」(不良の一人が北虎の胸倉を掴む)……離せよ…。「うげ、生徒会長…お、おい逃げるぞ…!」――…悪いな椿、来くれて助かった。



大丈夫?もしかして絡まれてた?
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