短編
□テルミン
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「…何それ?」
世宇子中のとある放課後、照美はそんな歌を聞き教室に入る。
するとそこには雪がいた。
「ん?…新しく作った歌!」
そして机の上にあった紙を照美に見せる。
「見てみて!照美って『テルミン』とも言われてるって聞いたからこれ書いてみたんだ」
渡された紙にはちびキャラの照美と頭から見たことのある葉っぱが生えていた。
「…もしかしてさっき歌っていた歌のテルピクミンって…」
「その通り!照美とピクミンを掛け合わせたの!」
雪は誇らしげに胸を張る。
「テルピクミンはわかった…でも、『テルピクミンは…凄いんだ』って曖昧すぎない?」
「私もそう思ったんだけど…照美の良いところを絞れないんだよね」
雪は悩みながら言う。
「だって照美ってかわいいし…」
「…ねえ…僕一応男何だけど…」
照美は浮かない顔をして言う。
「そうだね…じゃないと付き合ってないしね」
照美は言いたいことが伝わらず眉間にシワを寄せる。