短編U

□ワールドイズマイン
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「三蔵!私だけの王子様になって!」



「「「「…………」」」」



「何でみんな黙るの?」



朝、突然亜依流はそう言う。


みんなが黙るのも無理はないだろう。



「…告白?亜依流ちゃんって三蔵ともう付き合ってなかったっけ?」



悟浄はまだチャンスはあるの?といいたげに聞く。


悟空と八戒も同じように首を傾げる。



「…?付き合ってるよ?」



亜依流も何故当たり前のことを聞くのかと思いキョトンとする。



「…亜依流?…どうしていきなり三蔵に王子様を求めるのですか?」



「今日夢で三蔵が王子様だったから!…すごくかっこよかったんだよ!////」



((…だからもう一度王子様をやって欲しいと…))



悟浄と八戒はかなり無謀なことを頼む亜依流を何とも言えない気持ちで見る。



「だから三ぞ…「断る」」



ワクワクしながら頼もうとするが三蔵はすかさず断る。


…三蔵が王子様のようになっても困るが…


しかし、亜依流はどうしても諦めれないらしい。



「えー…じゃあ、爽やかに笑ってよ!」



「「「…ブフッ!?」」」



万年仏頂面の三蔵にいきなりなんてことを頼む亜依流だった。



(((三蔵の爽やかな笑顔…見たいような見たくないような…)))



悟浄、悟空、八戒はそんなことを思いながら笑いを堪えていたのだった。
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