NOVEL-BL-
□伊野尾の情事。
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●●『んんん…っ』
部屋に響く甘い声。
「もっと…、」
男は男に跨がり、
自身を口にくわえさせている。
『…んっ…ちゅ…、』
「…っあ…、伊野ちゃ…」
『…!』
伊野ちゃん、と呼ばれる男が、
男の放った欲汁を飲み干すと、
まだ熱を帯びた自身から唇を離した。
『光…っ、』
どうやらもう1人の男は、光、と言うようだ。
「はぁ…っ、伊野ちゃん、フ ェラ上手いんだ…っ」
光はうっとりとした表情で伊野ちゃん、を見つめ、そっと頬を撫でた。
『んー…、そう、かな?』
「そう、だよ」
ふわっと笑い合うその姿は、まるで恋人同士のよう。
…って、恋人同士、なのか。
それでも、まだ行為は終わっていない。
光は頬を撫でていた手で伊野ちゃんの唇をなぞり、
自らの唇をそこに重ねた。
『…んっ…、ちゅ…』
「…ちゅ…、舌、出して…」
その言葉に導かれるように、伊野ちゃんは舌を出す。
そしてそこへ光の舌が巻き付くように絡む。
『…っん……ふ』
「…ん…、」
ちゅ、くちゅ、と卑猥な音が部屋を支配する。
『ん…っ、』
やがて、2人の唇は、名残惜しげに離れた。一本の銀色の糸を引いて。
『…っ、はぁ…っ』
伊野ちゃんの瞳は、虚ろにとろん、としている。
「伊野ちゃん…、すごい感じてるね」
そう呟きながら、満足そうに伊野ちゃんの髪を撫でる光。
『…光、キスすごい…上手い…っ』
「…っ、」
『…え?』
「また勃った…、責任とって?」
『ふぇ、?……んあっ…!』
2人の情事は、まだ続きそうです。
― Never ending story.