NOVEL-BL-
□任務の合間に。
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『ドクター』
『疲れたし皆行ったからお茶しようよお』
全然疲れてなさそうな声色で話しかけてくるギーク。
他の皆は任務にいってしまって、僕とギークはいつも通りふたりでお留守番をしているところだ。
『俺らは武器開発担当だもんねえ、しんじゃったら困るもん』
へらっとした調子なギーク。
「他の皆が死なないか心配だけどなあ」
『心配してなさそうな声でいうなよお』
「してるよ!怪我されて帰ってきたら応急処置とかめんどくさいし」
『わはは!そりゃそうだあ!』
にこーーっと笑うギーク…可愛い。
ボクも可愛いけど、ギークだってなかなかいないぐらい可愛い。
ふたりとも立派な男だが、任務に行っている他のメンバーと並ぶと、いや並ばなくても女子顔負けの美貌を持っている。
特にギークは自分では分かっていなさそうだが、戦闘中に色仕掛けで相手を怯ませたことが多々ある。それが無意識らしいんだからすごい。
『紅茶いれてくる〜』
と、やはりこんなときもふにゃふにゃしていて、ふらっと給湯室に入っていった。
「…まったくもう」
そんなんじゃ、色んな男に狙われちゃうよ?
ギークの後ろ姿を、溜め息とともに見つめた。
そんなドクターの心配は、さっそく当たってしまったのだが。
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