yellowprince

□始まり 続き
1ページ/3ページ

F(何だ?)
Ki『玉は笑ってた方がいいぞー』
と言って、玉の頬をムギューっとつまむ。ミツはまたガヤを見る。
F(ミツのやろー)
T『もう。ミツ痛いよ〜』
とふくれっ面になる。
Ki『はははっ 玉 ふくれっ面になってる〜』
と言うと、ニカ・千賀・宮田が集まってきた。
2『何 何?』
S『玉がミツにイジラレてる〜』
M『ミツさん、オレの玉…』
Ki『お前のじゃねーだろ!』
T『宮田 キモ…』
と笑いがおきている。
Y『楽しそうだな』
F『別に…』
(ミツのヤツ、俺に見せ付けるよーにしやがって…)
と不機嫌になる。
F(玉 ミツと居ると楽しそーだな… 俺のこと、どう思ってんだろ)
と ふと思う。
『あー もう 訳わかんねぇ』
と呟く。

〜T side〜
玉はずっと考えていた。オレはガヤのことが好きだ。側に居たいって思う。でも、ガヤは わったーと居た方が楽しそうなんだよね。すごく楽しそうに笑うんだ… あんな笑顔、オレに向けてくれたら って何回思ったか…
でも、オレには あんな笑顔にさせること 出来ないよ… ガヤのこと、もう思わない方がいいのかな? 伝えちゃいけないんだから、こんな思い持ってても辛いだけだよね… でも…… 玉はブレスを握りしめる。心の中は張り裂けそうだった。
〜Fside〜
俺は玉が好きだ。側に居たいし、もっと玉のこと知りたいって思う。もっと俺だけに笑顔を見せてほしいし、色んな表情も見せてほしい。俺しか知らない玉も見てみたいよ。玉がする仕草とか言葉とか、とにかく愛おしいんだよ。もう抱き締めたくてしょうがないんだよ… でもさ… 出来ないよね… 同じメンバーだよ。拒否られたら、グループなんて続けられないじゃん… どうしたいいんだよ 俺… それに、ミツ。最近 玉に絡んでんだよね。何でか… ムカつくんですけどぉ! はぁ もー わけわかんね とガヤも悩んでいる。

〜次の日〜
M『ガヤさん。おはようございます』
F『おはよう』
2・S『ガヤさん〜 おっはよぉぉぉ』
F『朝から元気だなー』
Y『太輔、おはよう』
F『おっはよーっす…』
Y『何だ そのテンション』
F『まぁな〜 渉 肩かせ』
Y『どうぞ どうぞ』
と ガヤがわったーの肩に寄りかかる。
F(玉 まだ来てないのか…)
Y『どーした?』
F『俺、どうしたらいい?』
Y『またかよ… 何なんだよ、この前から』
F『どうしようかと思ってさぁ』
Y『だから何を?』
F『うん……』
と話している。
そんな時 玉が
『おはよう』
と言いながら、楽屋のドアを開けた。 玉は あまりの衝撃に立ちすくんだ。目の前で ガヤがわったーの肩にもたれ、2人で小声で話しているのが、目に入ったからだ。
T(何?あの2人…)
玉の目には、2人が 恋人同士のように映った。早くこの場から離れたいのに、体が動かない… 突然 後ろから
『玉 どうした?』
とミツが声を掛けた。それでやっと、体も動き声も出せた。
T『あっ ミツ…』
Ki『入んねーの?』
T『あっ、入るよ』
とミツに促され、2人を避け 一番奥に座った。
T(えっ? 何?……)
玉の頭の中は2人の姿でいっぱいだった。

T(あっ! あの2人… そうだったんだ……)
玉は愕然とした。
T(2人、付き合ってるんだ)
そう思うと、2人がいつも一緒にいる意味に納得ができた。
T(そっか… そうだったんだ。だからガヤ、いつも楽しそうなんだ。あんな笑顔なんだ… 恋人同士か…… 今頃 気付くなんてな… オレ バカだよな… 何も知らずガヤのこと想って… 1人で浮かれてて… ホントバカだよ……… もぅ ガヤのこと想ってもしょうがないんだ……)
ふとブレスに目がいく。
T(これ、着けててもしょうがないよね。何の意味もないんだから…)
玉は、そっとブレスを外し鞄に閉まった。
この時、玉の心は音を立て壊れた。
この日の玉は、笑うことも出来なかった。どのメンバーにも、玉から話し掛けることは無かった。特にガヤに対しては 無意識に避けていた。ガヤは、玉の異変にいち早く気づいていた。帰り際 ガヤが玉に声をかけた。
F『おい 玉』
T『何?』
玉はガヤの方を向かない。
F『何か変だぞ』
T『別に… オレ急ぐから』
と足早に帰って行く。
F(別にって… 今日 俺のこと避けてたよな…)
ガヤは、玉が 自分のことを避けてることに気付いていた。近付こうとすると、スッと別の方へ行ってしまう。話しかけても、今のように決してガヤの方を見ない。事務的な返事しか返ってこないのだ。
F(俺 何かしたか?)

次の日の玉は、昨日とは別人のように明るかった。とにかく、何に対しても笑っていた。ただ、いつもの笑顔の玉ではない。そこに心は無かった… ただ、何も考えることなく笑っていた。
Ki『玉〜 今日 元気だなぁ』
T『そう?』
2『ホントだよ』
S『ニカが2人いるかと思ったよ』
M『玉〜 一緒に帰ろ』
と抱き付く。いつもなら 宮田にパンチが入るのに、玉の反応は何もない。
M『えっ?』
T『何?オレ先帰るから…じゃあ』
と言い帰ってしまった。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ