yellowprince-2

□俺も…
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T(それにしても… やっぱこの道 暗いよー)
玉は、駅から自宅マンションへ帰るこの道を いつも どうやって帰るか悩んでいる。
街灯はあるが、何となく薄暗い。
(駅から15分だけど、歩くのやだな…
自転車‥もう3台盗まれてるからなぁ…
タクシー‥だめだ! そんなん使えない…
マネージャーに送ってもらう‥怒られるよな…
あーもう! 走る!)
玉は 自宅マンションまで走って帰った。

(やっと着いたー 今日はお風呂入ってもう寝よ…)
玉は ポストを開け 中に入っているモノを見る。
(チラシばっかだな… んっ? 何だこれ……)
それは、名前も宛名も書かれていない 白い封筒だった。
中を開けてみるが、白いカードだけで何も書かれていなかった。
(何だ?いたずらか?)
玉は チラシと一緒にそれを丸めた。

玉は部屋に入ると ふと思った。
『そう言えば…』
玉は携帯を見る。
『やっぱ午前中だけか……』
ここ1週間、毎日午前中 非通知で着信が入っている。
それも1回だけだ。
『どーしよっかなぁ… 1回だけだしな…まっいっか。ほかっとこー』
玉は お風呂に入りベッドに横になった。
すると、すぐ眠りにつけた。


次の日から、玉の携帯に1日2回 午前中と午後 非通知で着信が入るようになった。
(うーん… 1日2回…
何だろこれ… 何かの勧誘かなぁ… でもルス電入ってないし… どうしよう……)
この時、拒否設定するか玉は迷っていた
(うーん… まっいっか そのうち無くなるでしょ)
玉は軽く考え そのままにした。


相変わらずの帰り道 玉は走って帰っている。
(やっぱ走って帰るの疲れるなぁ… 明日から早足で帰ろ)
玉は自宅に着くと、お風呂にゆっくり入り、早めに眠りについた。

翌朝
(んーっ…… 朝か…起きないとな……)
玉は時計を見る。
(7時か… まだ眠たい〜)
と 布団の中でグダグダしている。
ふと 携帯のバイブが聞こえた。
(何だよ こんな朝早くから……)
玉は携帯を見る。

『何だこれ……』
携帯の画面には 玉が眠りについてから 3時間おきに 非通知の着信が入っていた。
『気持ちわりー』
よく見ると、1件だけルス電が入っていた
玉は再生してみる。

“何で電話に出てくれないんだよ…”

玉の背筋は ゾクッ となった。
『何なんだよこれ』
玉はすぐさま 非通知拒否の設定をした。
『マジ最悪……』
玉は、気持ちを切り替えるためにも 熱いシャワーを浴びに行く。
(今日も稽古か…)
玉は気合いを入れ、身支度をし稽古場へと向かう。


T『おはようございまーす』
メンバー達と挨拶を交わす。
玉は携帯を見てみる
拒否したかいがあったのか、着信は入っていない。
『よかった……』
玉は安心した。

その日の帰り道
(何か嫌だな… そーだ!)
玉は宮田に電話をする。が、宮田は出ない。
『何で出ないんだよ… そーだ‥ ミツ』
ミツにも電話した。

Ki『はいはーい』
T『あっ ミツ』
Ki『おう 玉。どうした?』
T『話せる?』
Ki『はい? よく聞こえない』
T『話せる?』
Ki『ニカ! 今 玉と電話中だから!』
T『誰といるの?』
Ki『ニカと千賀』
T『じゃあいいや』
Ki『いいのか?』
T『いいや。じゃあ』
Ki『悪いな』
と お互い電話を切った。
T『ミツもダメか…
わったー… やめとこ… あとはガヤ…』

玉は思い切ってガヤに電話してみる。
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