Song of the love to give you who are red

□かわいい子に意地悪を。
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私が赤司さんの家に住むときめて何週間もたった。住みはじめてから家事はやるようにしてる。だって申し訳ないじゃない?全部頼みっぱなしなんて。ただでさえこんないい家で暮らしてるんだし。それに家事だったら私の腕の見せどころだもん。

「明後日の夜、俺の友人達を招待したいと思ってるんだが、いいか?」
「はい、いいですよ。何人くらいですか?」
「俺を含めて6人だな。男6人でたくさん食べるやつもいるからな…夕飯を作るのは俺も手伝おう」
「ありがとうございます。腕によりをかけて頑張りますね!」
「ああ」





赤司さんの友達…。あ、そういえば大輝さんとテツヤさんは友人だっていってたよね。たくさん食べる人って大輝さんかな?テツヤさんは少食そうだけど。
冷蔵庫の中を確認して買い物にいかないと。どうしようかな…大皿に何種類かのせてバイキングみたいにすればいいかな。それなら和洋中何でもいいし、好きなだけ食べれるもんね。あ、湯豆腐はいるよね、赤司さんの大好物だし。



二人で買い物にいくと赤司さんはお菓子コーナーでこれでもかというほどかごいっぱいにお菓子を詰め込んでいた。どうやらお菓子が大好きな人がいるみたい。
必要なものをかって家にかえるとリビングを少し片付けてから夕食作りを始めた。赤司さんは具材を切ってくれて、玉ねぎを切ったあと目が少し赤くなって涙目になっていてかわいかった。まぁ、そんなこと怖くて言えないけど。
唐揚げ、サラダ、スープ、春巻き、肉じゃが、etc...
「いっぱいつくった〜!!」
「ああ、これだけあれば大丈夫だろう」
「ちゃんと湯豆腐もありますよ」
「…わかってるじゃないか」
湯豆腐ときくと目がキラキラする、そこも赤司さんのかわいいところ。最近はかっこいいところ以外にもいろんな表情が見れてうれしい。きっと赤司さんが私に心を開いてくれてるってことだと思うから。
「ふふっ…」
「どうした?」
「なんでもないですよ。…ふふっ」
「気になるな。なんなら今すぐ手を出してもいいが…」
「わーっ!!ちょっと待ってください!今からお客さんが来るんですよっ!?」
「俺は別にかまわないよ」
少しずつ近づいてくる赤司さんからにげるように後退りして、恥ずかしくなって顔をそらす。
「う、嬉しかったんです!」
「うれしい?」
「赤司さんとこうしていられることが嬉しかったんです。あの日出ていかなくてよかったって…」
「ああ…まぁ、出ていくといってもいかせる気は無かったけどな」
背けていた顔をぐいっと強引に向かせられる。息がかかるほどの距離にどきどきしてきゅっと目をつぶると赤司さんが小さく笑ったのが聞こえて額に唇をおとされた。
「もうすぐみんな来るだろう」
「は、はい…」
「だから、その真っ赤な顔をどうにかしなよ?」
「うぅー…」
熱い頬を両手で包むと同時に家のなかにインターフォンが鳴り響いた。










〈かわいい子に意地悪を。〉

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