Song of the love to give you who are red

□出した手はどうなるか。
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「い、いらっしゃいませ…?」
あ、なんかお店みたいになっちゃったとか思ったけど気にしない。それよりもなんなの、この巨人たちはっ!
「あ!あんたが赤司っちの…!!」
「黄瀬、うるさいのだよ」
「はやく入ろー。おなかすいたぁー」
…ていうかカラフル。みんな個性的。1人目は金髪でかっこいい人。赤司さんとは違うかっこよさ。2人目は緑の人。なんていうか眼鏡がすごく似合ってます。特徴的な話し方だなぁ。なのだよってハマりそう。最後はほんとに巨人。2メートルあるんじゃないのって感じ。それに反して話し方は間延びしてるから気が抜けそう。
「えっと、3人ですか?」
「あとの2人は後から…来たのだよ」
ドアを開ける音が聞こえて振り返るとテツヤさんと大輝さんだった。
「お、よっす。久しぶりだな」
「 鈴さん、お久しぶりです」
「お久しぶりです!どうぞ、入ってください」
見なれた顔に少しほっとすると、金髪のひとが声をあげた。
「え、え?2人とは知り合いなんスか!?ずるいっス!」
「黄瀬ちんうるさいー」
「お前達、はやく中に入ってきたらどうだ?」
リビングに繋がるドアの方から聞こえた赤司さんの声でぞろぞろとみんな入っていった。








「まずは紹介か?」
「う、ううん、それは悪いから食べながらで…」
「そうだな、紫原あたりの涎が垂れそうだ」
あ、あの人がお菓子好きな人なんだ。すごい食い入るようにお菓子を見てる。
大輝さんもそーっとおかずに手を出そうとしていたが、テツヤさんに叩かれていた。ちょっと痛そう。






「じゃあ、乾杯」
グラスを持ち上げてぎこちなくだけどまわりと重ねる。
「えっと、 桐島 鈴です。大学3年で、」
「俺の彼女だ」
私の言葉を遮るように赤司さんが口を開く。そうもはっきりいわれると照れてしまうのですが…。
そしてにっこり笑ってもう一言。

「手を出したら、分かってるよな?」

怖いですって…。











〈出した手はどうなるか。〉

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