うたプリ長編♪

□不運だ…
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「 美音っ!! 」

インターホンと同時に聞こえた声。

「 美音ーっ!! 」

…無視しよう。うん。
……。

「 美音ーーっ!!! 」
「うるっせぇぇぇぇええ!」

勢いよくドアを開けるとすごくいい笑顔の隣部屋の人がいた。

「やっと開けてくれた!おはよ、 美音 。」
「おはようおやすみさようなら。」

そう言ってドアを閉めようとするとガッとドアノブをつかまれる。この赤髪なにしやがるんだ。

「…何?」
「お話ししよー!」
「やだ。」
「おっじゃましまーっす♪」
「…。」

勝手にあがりこみやがったぞ、こいつ。

「わ、キレイ!さすが女の子だね〜。」
「私のことを女だと思ってんなら部屋にあがりこむな、犬が。」
「え、何?俺が 美音のことどうこうしようって思ってるかもしれないってこと?」
「やれるもんならやってみろ。」
「やってほしい??」
「大事なトコロが機能できないようにしてやる。」
「ゴメンナサイ。」

いつか蹴りあげてやる。

「そういえば、片割れは?」
「トキヤここと?トキヤは仕事だよー。」
「仕事?働いてんの?」
「うん、そう!俺もだよ!」
「こんなやつ会社にいたら鬱になるわ。」
「ってかさ、 美音は俺たちのことみたことないの? 」
「は?なんで?こないだまでなかったけど?」
「えー…だってさー」

キョロキョロと回りを見てテレビのチャンネルを手に取ると「ポチっとな!」とか言いながらつけた。アホだ、こいつ。

「ほら、これ!」
「…。」

テレビでは見たことのある赤髪が楽しそうにはなしていた。

「あ、見て!トキヤもいるんだよー?」
「……おふぅ。」

あいつもか…。

「おい…。」
「え?なにー??」
「ちょっと出てけ。」
「な、なんで?」
「出・て・け。」
「…ハーイ」

そろそろと歩く赤髪がドアをしめ出て行ったのを確認するとPCの電源を付ける。テレビから何回も聞こえる彼らの名前を打ち込む。

「さいっあくだ……。」

画面に浮かぶ彼らの情報を見てつぶやいた。







私はなんて不運だろう…。


END

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