長編 薄桜鬼

□四章
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「そういえばよ、夢羽って刀扱えるのか?」
「え…?」
あたたかい昼下がり、私は平助さんと縁側でおしゃべり近づきたくもないだった。そこで出た一言。
「いえ、持ったこともなかったですけど…」
「だよなぁ…。ま、そりゃそうなんだけどさ」
「使う予定も無かったですけど」
「 夢羽に使わせねぇように俺らもするつもりだけどさ、一応習っとかねえ?」








悩んだ末とりあえず稽古場にきた。
「じゃ、これもって!」
「竹刀…おもっ!!これ、普通のより重いですよね?」
「ああ、新撰組御用達のやつだから重いかもな」
重たい竹刀をぶんぶんとふりまわしてみる。
「これ、ずっと振り回してたら死なない気がするなぁ…」
「いやいやいや、まず手はこう!雑巾絞るみたいに!」
「はい」
なんてやってると沖田さんと斎藤さんの姿がみえた。
「あれ?なんか面白いことやってるね」
「自らを鍛えることはいいことだ」
斎藤さんの無表情もアレだけど沖田さんも笑顔すぎてこわいな。
「あ、そうだ!一くんのが教えるのうまいし一くんに教えてもらったらいいんじゃねえ?」
「む?」
「ん?平助、僕は教えるの下手ってこと?」
「や、総司はこえーだろ…」
「外にでないままというのも困ることが出てくるだろう…俺でよければおしえるが?」
「あ、は、はいっ!お願いします!!」
確かに沖田さんはこわい…っていうか教えるのは下手だったって未来の本に書いてあったしね…。
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