短編

□寂しいから
1ページ/4ページ

「沖田さん…何をしているんですか…。」
「見てわからないの?君ってそんなに頭が悪かったんだ?」
「……(この人は…っ!)」

沖田さんが何をしているのか、それくらい見ればわかる。子供たちと遊んでいるのだ。病を患っているというのに!どうして自分を大切にしてくれないのか…。確かに子供たちは遊んでもらえて嬉しそうだけど。

「沖田さん、部屋に戻ってください。」
「今、この子たちと遊んでるから。」
「でも…。」
「そうだ、そうだ!総司は俺たちと遊んでるんだ!!」

なんて子供たちまで味方につけて部屋にはいっこうに戻ろうとしない。

「沖田さんっ!」
「全く…うるさいなぁ。土方さんみたいだよ?」
「そうさせてるのは沖田さんです!」

そう言って少しだけ見上げるようにしてにらむ。それでも沖田さんは笑顔でいるから、私のにらみなんて効いてないみたいでくやしい。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ