新☆ХV機関!!!
□序章†終わりの始まり†
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それは、過ぎ去りし日々。
楽しかったあの思い出は帰ってこない。
真っ黒に染まった自分にはもうわからない。
満たされているのは闇。
人々の心から生み出された闇。
この世界は光と闇で、できている。
俺たちは……二人で一つだったのに。
いや、もしかしたら――……
こうなる運命だったのかもしれない。
俺は知っていたのかもしれない。
心の中でこの時を。
自分が何者なのか知った今。
もう、あの頃には戻れない。
『……まみ……』
こんなに辛い思いをするなら、
こんなふうになるなら、
俺なんていなければ良かったなんてーー。
暗闇の中、雨に打たれ、絶望の淵に立たされて、闇そのものになった自分に、どこかで声が聞こえた。
俺にとって、ありふれた日常が一番の幸せでした。
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