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声がしてそちらを見やると総悟が笑っていた。

「俺、生きてんだな」
「あったりまえでさあ。ったくだらしねーな・・・山崎に感謝ですぜ、その重い体屯所まで担いできたのあいつなんだから。それで死んでたら許しませんぜぃ。さっきまであいつずっとここにいたんですけどねぃ。今は土方さんのために飯作るっつて抜けてっけど。もう四日分くらいあんたのための飯無駄にしてんじゃねぇかな・・・本当馬鹿な奴でさぁ。いつ起きるかわかんねぇからって」

その時障子越しに山崎の声がした。

「あの・・沖田さん?今確か・・・」

俺の声がきこえた気がして戻ってきたのだろう。
総悟が気を利かせてか立ち上がる。

「あーあ。あんたに山崎はもったいねぇや。」

その一言に俺は焦る。

「なっ・・・!!」

立ち上がろうとするが肩の傷が痛んで思うように立ち上がれない。
ちょうどその時山崎が部屋に入ってきた。

「失礼しま・・って何やってるんですか!!寝てなきゃ駄目ですよ!!」

布団に押し戻された俺が総悟を睨んでいるとそれに気がついたのか山崎が、また怒らせるようなこと言ったんですかという視線を沖田に投げかけていた。

「まぁ山崎に優しく看病されてるといいでさぁ」

総悟は苦笑し部屋を後にした。

「何かあったんですか?」
「なんでもねぇよ。それよりお前俺が帰ってこなくてどう思った?」

逆に聞き返す俺に山崎はあからさまにとまどっていた。

「怖かったです・・・すごく。」

山崎はそこで俺を見ると微笑んだ。

「副長が無事で良かったです」

そう言う山崎を見て、俺はもう少しこのままの関係を保ちたいと思った。


だってこの関係は

細い糸のように危うくて

上司と同僚なんて関係。
すぐにでも壊せそうだったから。


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