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□第29話
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ピシ…………
ドガガガガガガッ
俺の足場が
崩壊した
「「蜜柑っ!!!!!!!」」
安藤と日向の声がハモる。
こんな状況なのに、普段は絶対にあり得ないことだなと思ってしまった。
次の瞬間、俺の手からペンギーが離れた。
俺は何とか崩れた地面から近いところにしがみついたが、ペンギーは少し離れたところにしがみついている。
「佐倉っ!!!!!!!
つかまって。」
いち早く俺の元に来た乃木によって、足場のまだ安定したところに引っ張り上げられる。
だがペンギーはまだ崩れゆく足場に取り残されたまま。
「棗、ルカ、お前ら入口押さえてろ。
今何言ったってお前ここを離れねーだろーかんな。」
さすが安藤。
俺のことを分かっている。
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