短編
□君と出逢えた奇跡
1ページ/6ページ
これは、俺のアリスが発現したその後の出来事。
俺はどこで狂い出したのだろうか。
俺の普通の平凡な生活を送っていたのに。
もし、俺がここに至るまでに死んでいたら。
もっと楽だったのだろうか。
そんなことまで思ってしまう。
俺が初めて罪を犯したあの時から既に俺の運命が狂いだしたんだ。
その時の俺は嫌に冷静で、かろうじての残っていた男の荷物から身元を割り出した。
間抜けなことにアジトらしき場所まで書かれていた。
そして俺は行動に移した。
夜中、こっそりと家を抜け出してそこへ向かった。
俺は堂々と正面から入っていった。
不思議と恐れ、恐怖、躊躇いは俺の中には無かった。
この時点で俺はおかしかったのかもしれない。