しょーと混合

□狂おしいほどに
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世間で言う「良い」か「悪い」かの水準に、彼をあてはめたのなら確実に「悪い」に入る。




そんな人が彼

ルッチ。




私の感覚はきっと麻痺してるんだ。だっておかしいでしょ?そんなのいやというほど分かってるのに、彼を…





狂おしいほどに






死ねばいいのに、なんて思わない。でもそれ以上に消えてほしいと思う。

この疼きを止めるには如何すればいいのか。それはあたしもあなたも分からない。
だからきっとあたしは貴方に消えてほしいと願ってるんだ。


沢山の人を殺して。それが正義だなんておかしい。
世間の民が望んでもいないことを政府はする。そんな政府の高官CP9のリーダー的存在が、彼なのだ。

良いか悪いか…その二つで彼を量ってみればきっと天秤は大きく「悪い」の方に傾くだろう。
彼はそんな、悪人に入る部類の人。
彼はこの世に生を授かるべきではない人。


こんなことを言っているとまた貴方は「そうだな」って言って一人でどこかへ行ってしまうのでしょう?


ほら、また来た偉大な貴方。



「何をしている」

「別に。日記書くのも禁止になったのかしら?」

「お前もそんな女みたいなことするのか。」

「失礼ね。あたしもれっきとした女よ。」

「ふん。よくいう。」

会話は淡白なものでしかない。
別に深い話や悩み相談なんてくだらないことをする気もないけれど。

「ねぇ。」

「…。」

内容が無いときには返事はしない。そんなのこの数年でもう分かってる。
そして黙ってまた血をあびて帰ってくることも。
それを私が嫌がるから隠してくるということも知っている。(いじらしいよね)



この人が好きだ。
愛しいという気持ちを抱いている。
最低な非道なことをしている男だということも知っている。
彼の行動は大嫌いだ。
でも彼の心がほしい。

私は間違っている…?


矛盾ってきっと今のあたしを指すに丁度いい言葉。



「ルッチ。好き」

「…」

「好きなんだよ?」

「…」

「もうさ、好きすぎて、大嫌いなんだけど。
消えれば良いのに死んでほしくない。
生きてほしいけど消えてほしいの。」

「何が言いたい」

あぁようやくこっちを見てくれた。
その冷酷な目にあたしが映ってる。

「この世に生まれてきてくれて有難う。」「…」

「今日だけ神様に感謝するよ。」





誕生日おめでとう


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