二金 三紫

□郡家の町
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空は晴天、視界良好。
そんな中、広い砂丘を走る、一台のドでかいバイクがあった。
バイク本体には、金と黒の髪の女が乗り、両サイドに設けられた小さな座席に、短い茶髪の女と肩まである赤髪の女が乗っていた。


「…なぁ、悟能。いつ町に着くん?
 もうそろそろ限界なんやけど…」

「もうすぐなので我慢してください、悟浄。
 悟空だって我慢してるんですから…」

『悟能』と呼ばれた黒髪の女は苦笑し、隣人に声をかける。
一方、『悟浄』と呼ばれた赤髪の女は、悟能に視線を向けてから、自分と対の位置にいるであろう、『悟空』と呼ばれた女をチラリと見た。

悟空は、小さな座席に身を任せ、目を閉じている。
確かに、はたから見れば我慢しているように、見えなくもないだろう。だが、これは……。


「……ただ単に…腹減りすぎて、グッタリしてるだけと違うん?」


「………うるせぇ…」



『…少しだけトばす。吹っ飛ばされたくなかったら、しっかり捕まっとけ』



今までだんまりだった、金髪のリーダー格の女は後方の三人に声をかけ、思い切りアクセルを踏んだ。









―…悟浄の、「ちょっと待て、三蔵っ!!」という言葉を無視して…。





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