OverLoad【四人の悪魔姫】

□第5話 不死者軍と死の宝玉
1ページ/9ページ




ふと目を覚ますと、暗闇の中にいた。



いや、正確には薄暗い部屋だ。


コロリと寝返りをうって目を凝らすと、
ウロウロと歩く数人の人影が見える。




『(1…2…3………5人か…)』



気配を探るとこの部屋に5人、外の方に4人と2人…。少し離れたところに1人…。


恐らく外のは、クレマンティーヌとカジット、その手下達だろう。



ンフィーレアの気配は離れたところにある。





『(どうにかして抜け出さなきゃな…)』




錫杖は盗られているようなので、手首の小手に仕込んでいた小刀で縄を切る。



『(ちょっとくらいなら…いいよね)』




そう1人ごちてから、ほんの少し魔力を放出する。


…恐らく、目だけ元の悪魔のソレになってるだろうな…。
そのせいか、暗闇でもよく見える。



ヒュンッと無音のまま手下達に近付き、小刀で足の腱を切っていく。





あっという間に5人がその場に崩れ落ちた。




『ごめんなさいね。後で王国騎士達が来てくれるから、手当てしてもらいなさい』




殺しだけはどうにも手が震えるから、
足を不能にするだけにした。



気配を消して外への道を急ぐ。
ンフィーレアは……部屋の前を通過しそうになって足を止めた。






次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ