アルスラーン戦記【転生の花嫁姫】

□第 弐 撃☆敵の 魔の手
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よく寝た翌朝…。

山の麓に人の気を感じた私は、床から体を起こし、エラムと共に台所に立った。


まだ、誰も起きてはいない。



……いや、起きている者はいた。ダリューンとタミューン、そしてアルスだった。

しかし、ダリューンは前日の疲労で動けずにいた。


…アルスとタミューンは目配せをして、どうやら二度寝を決め込んだようである。ひどい従者だ…。










数分が経ち、全員分の朝食が出来上がる。



その匂いにつられて、もぞりと動いたのは…アルスラーンだった。

眠そうな目をしたたかパチパチと瞬きさせてから、アルスラーンはふと私に目を向けたため、私は挨拶した。


『おはようございます、アルスラーン王子(笑)』



アルスラーン「おはよう、リリー王女、エラム。もう起きていたのか?」


エラム「いつものことですから」


『エラム、飲み物作ってきてくれる?』

エラム「わかった」





『……それと殿下、私のことは名前で呼んで構いませんよ?』




アルスラーン「…そうか?なら私のことも名前で呼んでくれ。それなら問題ないだろう?」




『…わかりました、アルスラーン(笑)』





素直にそう呼ぶと、ボボボッとアルスラーンの頬が薄ピンクに染まる。…薄すぎて分かりにくいけれど。




『…皆さんも起きてください。眠いのはわかりますが、そろそろ起きて食事をしないと。
山の麓に、嫌な客人が来てますので』





その言葉に、もぞりもぞりと、次々と起きだす騎士達。
…こんな奴らで大丈夫だろうか?








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