アルスラーン戦記【転生の花嫁姫】

□第 参 撃☆隠 密行 動
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カーラーンの手の者たちの目をかいくぐり、洞窟や使われなくなった小屋で生活してまる三日ほど経った。



ヒューリン「しかし、こうしていて…王や王妃は無事かしら…」



ヒューリン姉さんのポツリとつぶやいた言葉に、皆がはっと顔を上げた。



『…偵察が必要かもな』


ヒューリン「そうよね。…何なら私が行くけど」


『いや、それはやめろ』


ヒューリン「なんでよ??」



ヒューリンが、意味分からんというふうに首をかしげる。



『よく考えろ。ルシタニア兵の多くいる所で、お前のような美人が行ったら…』


タミューン「…拐かし対象ですね」←


『ああ。そいつを捻り上げるにしろ、他の兵士に見つかったら隠密どころではない』



そう。ヒューリンは、私達女組の中でも突発して顔が整っている。火傷のことはなしにしても、整った顔、立ち振舞で、すぐいい女だと見ぬかれてしまうのだ。







『私が行く。私なら顔も知られていないし、男のふりをできる』



タミューン「しかし、姫様」


『お前は来るな。お前も男装は苦手だし、立ち振舞で女だとバレる。…そんな状況下でお前を置いていかないと、私がダリューンに叱られる(-_-;)』←




その言葉を吐いたとたん、ダリューンもタミューンもお互いに目を背けてしまった。
わかりやすい奴らだよ、全く…。





『…エラム。お前も顔は知られてなかったよな』


エラム「ああ。…来いというなら行くけど?」


『頼む。兵の動きの他に調べたいこともあるし、何より……タミューンの視線が怖い…💧』←


エラム「分かった」















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