アルスラーン戦記【転生の花嫁姫】
□第 陸 撃☆ぺシャワールへ
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しかし、助けると言っても
無闇矢鱈に助けに入れば、
嘘の情報で流したカーラーン死亡が
バレてしまう。
そのため、ギーヴが三人を抱えて谷を下った所までは、後方で静かに見ている他なかった。
「奴ら、死ぬか大怪我をしているはずだ‼
金貨十万枚は目前だぞ!!!」
『(嗚呼、やっと探しに下ったか…)
行くぞ』
本編とは違い、大将核が残らなかったのは幸いだ。
ルシタニアの兵士たちが置いていった荷物や馬をカーラーンたちに準備させつつ、私とシャプールは崖の縁に向かう。
すると、ルシタニアと思ったのか…
ギーヴの剣が私の顔めがけて突き出される。
それを辛うじて避け、剣を手で掴んだ。
ギーヴ「っ…(しまっ…)」
『何をしている…馬鹿者が』
エラム、ヒューリン「「リリー…っ」」
シャプール「ルシタニアの兵士たちは全員崖下の方へ向かったようです。殿下、お早く…!」
アルスラーン「シャプール!」
よいしょと引き上げ、カーラーンたちが準備した馬に跨がり、その場から離れる。
『(しかし、昨日から気にはなっていたが…ルシタニアはパルスの地理に詳しくないはず…。
となると、情報源はザンデか…)』
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