六神魔法律相談事務所
□第2条 ヨイチとヨシツネ
2ページ/16ページ
(ヨシツネside)
「多分、バレちゃったな……」
急ぎ足でヨイチとの約束の場所に向かいながら、ポツリと呟く。
ムーシンはああ見えて、寝てるときでも気配察知には鋭い。
そして、雰囲気から事情を察することも……。
「……ま、お許し出たし!
早くいこ♪」
こんなに急ぎ足になってるのは、ヨイチに会いたいからだと自分でもわかる。
ヨイチは確かに、軽いときもあるけど……。
それ以上に…。
「この世界に来て初めて、ムーシンたちと離れてる時に霊に襲われて……。
まだ自信がなくて札を出せなかった私を、その時助けてくれたのがヨイチなんだよね…」
転生トリップだったから……あれば確か、MSL時代か。
まだエンチューが元気だったとき……。
自分もまだ札を扱えなくて怖かっただろうに、私を助けてくれた。
ムヒョや先生のいるところまで一緒に逃げてくれた……。
「ヨイチに助けてもらえて……嬉しかったな…w」
ヨイチ「…俺がなんだって?」
「?!」
パッと顔をあげると、ヨイチがニシシと笑いながらこっちを向いている。
「ヨ、ヨイチ……!」
ヨイチ「そんなに驚くことないだろ〜?w
ヨシツネちゃん、何回声かけても気付かないからさ。ちょっと試しに真っ正面から声かけただけだぜ?w」
→