頂物/捧物/落書

□まさか…
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「ん…
食欲ないな…」

「寄生型なのに!?」

「だ、大丈夫!?クリア」

クリアの呟きにアレンとリナリーが盛大に驚く
場所は食堂
三人は昼食をとっていたのだが、その時クリアがポツリと冒頭の言葉を言った

そうとう驚いたのか、アレンの口からパンの欠片がポロリと落ちる

「アレン君、落ちたよ
それにしても本当に大丈夫?」

リナリーが心配そうにクリアの前におかれた皿を見る
そこには半分ほどしか減ってないオムライスが乗っていた

「ん〜…
たぶん…」

「残りはもったいないから僕が食べるけど…」

クリアの皿を引き寄せながらアレンが妹を見る
クリアはぐでんとテーブルに突っ伏し、ボーッとしている

「………クリア?
レモンジュースならあるけど飲む…?」

「…うん
ジュースくらいなら…」

アレンにジュースをもらい、クリアがストローでそれを飲む

…その直後、クリアが盛大にジュースを吹き出した

「!?
ど、どうしたのクリア!?」

リナリーが驚いてクリアを見るが、クリアはアレンを見て咳き込んでいた

「どうしたのアレンく…」

そう言いながらアレンの方を見たリナリーも固まる

リナリーの目線の先には角を生やして黒いオーラをまとう鬼がいた
「あ、アレン君…?」

「あいつか…」

リナリーが引きつった笑いを浮かべながらアレンを呼ぶが、アレンはそれを無視してクリアに詰め寄る

「は、はい…?」

詰め寄られたクリアは訳がわからない
しかし、兄のただならない様子に姿勢を正した

「に、兄さん…?」

クリアが心配そうに見つめる目の前でアレンはゆらりと立ち上がり、叫んだ

「あいつの子か――――――っっっ!!!!」


「「はぃぃぃぃい!?」」


「だって、リナリー!!
食欲なくて酸っぱいもの欲しがるって妊娠以外のなんだっていうんです!!!!!」

「え、そうなの!?」

「リナリーも兄さんも落ち着いて!!」

「僕の妹に手を出しただけでなく孕ませるなんて!!
覚悟はできてんだろなあのパッツン侍ぃぃい!!」

「だから落ち着いて!!
ほらここ食堂だから!!みんな見てるから!!」

「こんな幼気な少女にピー(規制)…「兄さん、ここ全年齢対象サイト!!」

「とりあえずあいつの髪の毛全部引っこ抜いてブックマンに売り払ってやる!!」

「売るなんて…
さすがアレン君だわ!!」

「そこ!?」



「ちっ…
おい、うっせぇぞモヤシ
一体何の騒ぎだ」

「一番来てはいけない人が来た!!」


「は?
どういうこ…「覚悟しろやぁぁ!!」


「訳わかんねぇがやんのかゴラァ!!」

「わーっ!!
暴れないで!!」


ドカッバギッガッシャーンッ……





「クリア」

「り、リナリー…」

「出来ちゃったものは仕方ないわ!!
とりあえず認知はさせましょう!!」

「…………」ふらっ

バタン

「きゃーっ!!
クリアどうしたの!?
ま、まさか陣痛!?」


「………もうだめだこの人たち…………」





























「三十八度七分…
立派な風邪
治るまでこの病室から出ないこと!!」

「ふぁ〜い…」

「「「クリア大丈…「大丈夫ですからあなたたちは見舞いに来ないように」

ただの風邪だったようです
おしまいおしまい…(笑)
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