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今回は「夕陽、見上げて」最終話のボツネタです。
ヒロインがリヴァイへの想いを自覚するきっかけのシーン。
ヒロイン目線です。
「私が思うに、兵長はあなたのこと好きよ。愛してると言ってもいいと思うわ。」
「愛――っ!何言ってんの?!」
「証明してあげる!」
背後に炎を燃え上がらせたぺトラに手を引っ張られて部屋を出た。
「キャッ!」
「悪い。大丈夫か?」
ぺトラに手を引かれて向かったのはリヴァイの元。
廊下の陰から覗き込んで見えたのは、リヴァイがぶつかった拍子に尻餅をついた女性兵士に手を差し伸べている場面だった。
女性兵士の腕を引っ張り起こすと、リヴァイは何事もなかったように資料を見ながらこちらへと歩いてくる。
「使えそうね。」
「え?うわっ!!」
小声でつぶやいたぺトラに聞き返したのと同時に、背中を押されて地面へとダイブした。
「イテテ…。」
「……何やってんだお前は。」
「いや、その…――っ!」
急に廊下の角から人が飛び出してきたので驚いたリヴァイだったが、すぐに呆れた顔でこちらを見下ろした。
事の経緯を説明しようとした時、リヴァイに腕を掴まれ身体が持ち上がった。
そのまま腰に手を添えられて、抱き起す形になる。
当然リヴァイとの距離は近くなり、呼吸が止まりそうになった。
「気をつけろ。」
リヴァイが耳元で囁くように言うので、身を縮めてギュッと目を瞑り首を上下に大きく振ることで返事をするのがやっとだった。
「さっきの女の子への対応と全っ然ちがう!これで分かったでしょ?」
「……。」
「いい加減認めなさい。あなた今も顔真っ赤よ。」
「違うっ!こ、これは思い出したからで…。」
「ちょっと待って。それ何の話?」
あれから5分以上経っているというのに、顔はまだ火照っていた。
リヴァイに触れられる度に以前リヴァイから受けた荒治療を思い出していたからだ。
しかし、あの時の出来事を誰にも言っていなかったことを忘れていた。
そのあと、ぺトラによって強制的に吐かされることとなった。
荒治療とは23話のことですね…。
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