Short
□甘い甘いメロンパン
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『せぇんぱあぁぁぁぁぁい!!』
『………』
『せえんぱああああああいい』
『………』
『……せえんぱあああああぁぁぁぁい!』
『ちょっと君、煩いんだけど』
『だって!先輩って呼んでるのに無視するから…!』
『はあ…。先輩って呼ばれてもさ、君の先輩は僕以外にもいるでしょ?なのに先輩先輩って呼ばれてもね、誰を指してるのか分からないじゃない』
『じゃあなんて言えばいいんですかっ!!!!』
私がそう発した途端先輩は口角を上げた
『じゃあさ僕の事、名前で呼んでよ』
『えっ?!なっなんっで…なっ名前で…?私が先輩を…?』
『ほら、早くしなよ』
ニヤリと、さっきから先輩は口角をずっと上げっぱなし…!
ま…!まった笑ったなっ!あのやろー!!!!!!
『ほら、早く♪』
なんだそのマークは!!明らかに面白がってる…!
『へー言わないの?そう、なら…君が大好きなメロンパン、君の為に持って来たのにいらないんだね…』
なっ…!!食べ物でつるなんて酷い!まだ…クリームパンなら我慢出来たのに…!メロンパン…私のメロンパン!!
私は先輩によってつられてしまったのだった。