words

□not titled.
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暗い暗い森の深くに寂しくぽつんと建つ小屋が一つあります。その前に一人、少年が佇んでいます。少年は中の人に話し掛けている様です。その声は震え、上擦り、顔は真っ青です。

「聞こえてますか?神田?」

暫く小屋の中の人へ問い掛けていましたが、返事は一つも返ってきません。
少年は震える手でポケットから錆びた鍵を取り出しました。その鍵で頑丈そうな大きな錠前を開けようとしています。しかし震える手では上手く鍵穴に入りません。やっとのことで鍵は開きました。ガキン、と大きな音がしました。

「!!」

少年は驚き、鍵は手をするりと滑り鍵は下へ落ちました。少年は暫く鍵を見つめ、恐る恐る小屋を見、ノブに手をかけました。

「か、神田?」

小屋を開けたとたんに異臭が溢れかえってきました。
中は汚物が放置されたままで、蛆は蠢いています。そして、その中心には長い黒髪を乱した青年が横たわっていました。

「ぅぷ、おえ、え、」

少年はげえげえと嘔吐しました。目からぼろぼろと涙を流してうう、とか、ああ、とか言いました。時々ごめんなさいと言いました。
少年はやっとの思いで歩き、よたよたと青年のもとに行きました。

「神田、」

少年は青年の体を抱き起こしました。青年の目は淀み虚ろです。目は不自然な方向を見ています。

「神田、神田。」

重い体を揺さ振り話し掛けても返事はありません。手や首はぐでんとしています。傷口は化膿した跡があり、あちこちには蛆が張り付いています。それを払いのけ少年は腐臭は青年の身体から発せられているのだと気付きました。

「あああ、」

少年は泣き続けました。
そしてごめんなさい、ごめんなさい、と謝りました。

「君が好きなんです。君に僕を見て貰いたかったんです。」

少年は一生懸命話し掛けました。青年は変なほうを見たまま動きません。

「ごめんなさい。」

少年は青年を抱きしめました。











一人の男が来ました。その男は探索部隊の服を着ていました。
彼が見付けたのは、もう何十年も使われていない小屋でした。彼は不自然に落ちた鍵をおかしく思いました。彼は小屋に入りました。
小屋の中にいたのはひとつの腐乱死体と、その隣に横たわるアレン・ウォーカーでした。
その手には六幻が握られていました。










end.

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