風華月炎
□望欲。
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ボクが欲しいのはキミだけ。
一番じゃなくてもいいんだ。
キミの心にボクさえいれば――……。
望欲。【若桜 龍×神藤和泉】
やっと、手に入れられた――。
俺が唯一、この世で欲しいと願ったモノ。
――キミの心。
初めて出逢ったのは雪の日。
心を閉ざしかけた俺の中に入り込んだ光。
『気に入った』
その一言が俺を救ってくれた。
『私のモノにならない?』
その言葉が凄く嬉しかった。
『龍はキレイだね…』
他の奴らに言われるのは大嫌いだけど、キミに言われるのは凄く好き。
嫌いなハズの自分の顔が、こんな時だけは好きになれる。
キミの声、表情、行動……その全てが好き。
……愛しいんだ。
こんな感情を教えてくれたのはキミ。
ありがとう。
そして今日、キミは俺のモノになった。
心も、身体も…。
唯一手に入れられなかったのは、キミの『命』――。
『…ただ、『命』はあげられない…。それでもいいの?』
当たり前。
「もちろん。…それでも俺は……」
――キミを愛してる……―――。
俺が欲しいのは、キミの『命』じゃなくて『心』だから。
キミは、俺だけの大切な宝物。
END
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