BOOK・・

□人肌恋しい季節になりますね。
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見回りしながら、寒さを誤魔化すように月詠は、キセルを口に咥えつつも頭は先ほど考えていた事で頭がいっぱいであった。

ーーーーーわっちは、アヤツの事を考えているのじゃ??
別に。突然現れて、わっちのクナイの餌食になった奴じゃ。・・けど、この鎖かがった吉原を開放してくれたのもアヤツじゃ。
・・あんな死んだ魚のような目じゃが、背負ったものは必ず守り通す芯のあるやつなんじゃ。
べっべつに。天パで焼き野原なヤツなど考えておらん。べつにあんなヤツ・・会いたくなったなんて・・。
と月詠は、だんだんと顔が赤らめていく。なんだか恥ずかしくなったので隠すように下を見た。

『わっちごときが、こんな女々しい事考えている暇はないんじゃ。ともかく今は仕事・・。』
と顔を上げればそこにいたのは・・。







『ぎっ、ぎんとき・・。』



『おっ、おう。月詠。』
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