BOOK・・

□ただ側にいるだけでいい。
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ただ側にいれたら、それでいいんじゃ。
好きなんて思いを告げたらこの関係は終わりそうで。
ただ側にいたい。1秒でも多く・・。




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地上に来た月詠は、万事屋3人のために、シュークリームを買い万事屋に向かう。

ーーーふふっ。きっと神楽は喜んでくれるだろう。新八の分は、あの2人から取られないかと。想像するだけで、ふと笑みがこぼれる。
わっちがこの地上にきて、こうしていられるのは、あの3人のおかげだな。あの3人が会わなければ、わっちは吉原という鎖で繋がれた番犬としてこんな心をとり戻す事が出来なかったな。と空を見上げ思いだす。
ーーーわっちが、あのままであれば・・わっちは、あの3人には見せられないくらい非情になっていただろう。とだんだんと胸が苦しくなり、罪悪感が生まれてくる。

空も、月詠の心を見透かしている様に、先ほど晴れていた天気が黒雨と変わり、シトシトからザァーと強く月詠の体を打つ。
だが、雨に打たれる月詠はそれでよい。とも考えていた。
雨に打たれている間、この罪悪感が流されていく様な気がしたからだ。右手に持っているシュークリームが入った箱は、雨に打たれしなっていく。
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