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□月
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暑苦しい夏も終わり、新しい季節を迎え1年もそろそろ終わりに近づいてきた10月の下旬

今夜も俺はあいつを想って月を眺める


「キュヒョナ…」


お前が俺に好きだと告げてきたあの日、頬を少し赤らめながら言うお前に心を奪われた

今まで平凡でモノクロな世界を生きてきた俺の世界に色がつき始めたんだ

お前の俺を包み込む大きな手、綺麗な音色を醸し出す唇、俺より少し高い背、いつも真っ直ぐに見つめるその瞳、全てが愛しかった


でも、それは突然訪れた



キュヒョナ、お前がいなくなってから俺の世界はまた、モノクロになった気がする

でも、月を眺めているこの時だけは、お前がそばにいるような気がして、色を取り戻すんだ




キュヒョナ…

「 愛してる 」

二度と届くことのない声を夜空の月に向かって呟いた…

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