■BracK?WhitE?
□アメフリ
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風が窓から入り、僕の髪が揺れる。
ふと、外を眺めると分厚い雲が今にも雨を降らせようとしている。
僕は、読んでいた本をテーブルに置き、コートを掴んで外に出た。
僕は、雨が好きだ。
「雨なんか嫌いだ」っていう人もいるだろが、みんなから忌み嫌われる雨が好きだ。
雨に当たっていると、冷静になれる。
髪を伝って顔に流れる雨。
ひんやりする感覚。
その感覚が僕は好きだ。
だから、僕は傘を持たずに外に出る。
この気持ちをわかってくれる人はいないだろう。
少し前までは、そう思っていた。
だけど・・・・。
「あ。御機嫌よう。ワトソン君。」
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