■BracK?WhitE?

□騙し合い
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「どう?手を組まない?」





彼は、真っ白な顔の上に笑顔を浮かべて言った。


真っ白な肌、綺麗な黒髪、そして、髪の色よりも、もっと暗くて奇麗な黒目。


どこかの物語から出てきた王子様のようだ。





僕は、少し考える。



そして口を開いた。



「手を組まないか?って?



残念。僕は、君と手は組まない。


絶対。



だって、君と手を組むことってさ、僕の利益にならないし。」






ヒュースケンは、とても驚いた顔を浮かべた。




「え??だって、colorlessを追ってるんじゃないの?警察は!!」





「まぁ、確かに追ってるけど、僕には関係ない。



というか、そんな組織に関わりたくない。」






「それでも、警察官なんですか?


コンテーさんは?」



ヒュースケンは、僕に近づき、僕の帽子を奪い、人差し指で器用にくるくると回した。



なんか、同じ言葉をさっき言われた気がする。





「ま。一応。


とりあえず、クビにならなきゃいいから。


colorlessの秘密を暴いたところで、給料が上がるわけじゃないし。」




「君ってそんな性格だったっけ?」



「さぁな。


colorlessの情報は、僕の部下にでも売れば良いんじゃない?



colorlessの調査担当はあいつだし。





だから、もう僕には関わらないでくれ。




じゃ、さよなら。




また、会う日まで。まぁ、この町でまた会うなんて奇跡に近いけど。」









俺は、その場を立ち去った。



手を組む?


馬鹿馬鹿しい。


僕は、誰とも手は組まない。




















もう、誰も信じない。




























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