愛されるプロジェクト-カゲプロ夢-
□甘えさせてくれる?-カノ-
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「ねぇ?は・や・く。例のものだしてよ」
「え・・・。む・・・むりっていったもん」
目の前に仁王立ちの迫力あるお姉さま方は我が学校の最上級生。
濃い濃いメイクをしたその顔はとっても迫力があって怖いです。
そして、なぜ目を付けられてるのか。
それは入学初日に、この先輩の顔面に水をぶっかけてしまい、メイクが崩れ山姥に。
それを私のせいにされ(いや・・・私のせいなんだけども)何か事あるごとに、精神的傷害の慰謝料をよこせだのなんだの理由を付けてはマネーをたかってくるのです。
ていうか、傷害罪だのとか知ってるならもっと勉強するべきだと思いますよ?
とか考えていないでとりあえず、早くこの先輩を回避なければ・・・。
とタイミングよく携帯が鳴る。
「あ・・・ちょっと失礼します」
先輩に一言断って電話に出る。
相手は私の彼氏であるカノこと鹿野修哉。
一体何の用だろうか?
「もしもし?」
『今どこ?』
あれ?不機嫌?
だっていつも『もしも〜し♪愛しの彼氏カノだよ〜』なんてイラッとくること言うのに。
いつも張っ倒したくなるよねこの人は。
でも・・・なんで不機嫌なんだろう?