小説1

□優しいあいつ
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うっすらと目を覚ます。
虚が出現したわけでもないのに、中々寝付けなかった。

今日の夜中辺りから一段と寒くなったせいで。

冬生まれで、寒さに強い自分でも信じられない寒さで。
こんな日に限って1限目から体育の授業がある。

あぁ、嫌だなー。

学校行きたくない。

しかし仮病を使って休むわけにもいかず。


そんなことを思っていると、押入れの向こうから声が。

のそのそと起きて、適当に返事を返すと私は制服の袖に腕を通した。


-優しいあいつ-



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