ドSな彼女〜河合先生とくにっち〜

□朝の疑惑
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千穂side…

「今日の研修はスライドを使って、今の教育現場における…」

研修会が始まって、
あたしは眠気と戦ってる。

「…じゃあ電気消しますー」

室内が暗くなったら、もう限界。

すうっ……と、意識が遠くなった。

……トントンッ

ん……?何……?

「河合さんっ、起きてっ」
耳元で急に囁かれて、体がビクッってなる。
『ひゃっ!』

「(シーッ!!)」

さっ笹原先生っ。

焦って座り直すあたしを見て、
咳払いしながら笑うのを隠した。


昼休み…

『……ふぁ…。』

もうダメ。
お昼ゴハン食べたら、アクビが止まんない。
何となく職員室に居づらくて、
あたしは研修室にいる。

ちょっと寝ちゃおうかな。

「何でそんな眠そうなんですか?」

突然後ろから声を掛けられて、
ビックリして振り返る。

『ひゃぁ!ビックリしたぁ…』

林先生が教室に入ってくる。

「……昨日あれからどうしたんですか?」

昨日……

『別に…何もないですよ。』

「笹原先生と会えたんですか?」

『え……ってか、林先生に関係…』

「関係無いとは言わせませんよ!ボクは聞く権利ありますよね?」

『だから別に…』

「今日何かおかしくないですか?…髪の毛も寝癖だらけだし…」

『ちっちょっと寝坊しただけですっ』

髪を整えながら答える。

「今日の河合先生、笹原先生の匂いがするような気がするんです。」

『えっ…////』

「あり得ないくらい顔赤いっすよ…」

『あのっ…』

「考えたくないけど…もしかして昨日…」

コンコンッ

ノックの音がして、笹原先生が入ってきた。

「あっ…!失礼。」

「どうぞ。何か用があったんですよね?」

「あぁ河合さ…先生にちょっと…。」

「ボク資料まとめてるんで、どうぞ気にしないで…」

「いや、良いです。また…」

「ボクがいるとできない話ですか?」

『林先生やめて…』

「昨日…一緒にいたんでしょ?ずっと。何してたんすか?」

「えっ?…別に…あの」

「部屋に泊めたんですか?」

『もうやめて…!』

「良いよ、俺が話す。」

『えっ?』

「一晩中飲んでただけです。」

え……?

「…だよな?」

そう言われて、
慌てて合わせる。

『そ…そうですよっ。』

「な…本当に?」

安心したように、へたり込む林先生。

「でも一晩中一緒にいるのは…どうなんすか?」

「それは、、本当浅はかでしたね。すみません。でももうやめますから。」

えっ……?
先生……。

「いやっ、わかっていただければボクは…」

チャイムが鳴る。
午後の研修会が始まっちゃう。

「急ぎましょう!」

笹原先生に言われて、
3人で急いで視聴覚室に向かった。
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