あつみな3 〜夢の河〜
□出発の前に…
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南side…
翌朝…。
まだ熱が下がらない敦子に
後ろ髪引かれながらも、
ボクは敦子のマンションを出た。
今日は月曜日だからな。
敦子に付いててやれないや。
『じゃ、また夜来るわ。』
「ん。」
『ゆっくりしてろよ。』
「はーい。」
部屋を出ようとしたら、
「いってらっしゃい。南」
『!』
はじめて
敦子が、「いってらっしゃい」って言った。
いつも
「…ん。」とかばっかりだったのに。
『…お、おう//』
「『いってきます』はぁ?」
何か…改まって言うと
照れ臭いでス//
『いっいってきまス。。』
「んふ(笑)」
マンションを出て
自分のアパートまで帰る 始発電車、
これからのボクらの事を考えた。
まだ課題は山積みだけど、
頑張ろって思った。
〜〜〜〜〜〜
自宅に帰って、支度して…
いつもの朝の電車。
「高みな〜おはよー!」
「うぃーっす!高みな〜。」
『おはよー…だから先生って呼んでや(涙)』
でも、
皆 前と変わらずにいてくれてる。
それが嬉しかった。
それが……
「なー高みなぁ〜前田あっちゃんてどんな?」
……あれ?
「どっちがコクったの?」
「おっぱいおっきい?」
「甘えたりすんの?」
…………なっっ////
『なななっ////』
「赤くなってんじゃねーよー!」
「やーい♪」
「いよっ!このミニチュアイケメンっ」
『ちょっ……ちょい待て〜〜ぃ!!!』
変わってるやんっっ////
ったく。。
バタバタ逃げてく生徒たち。
追いかけるのは諦めて、
きれいに晴れた空を見上げた。
敦子はまだ寝てるんかな?
『…あいしてるよ。敦子』
そっと呟いて……
ボクは 歩き始めた。