ドSな彼女〜河合先生とくにっち〜

□回想…河合さんの恋〜告白〜
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翌日…


男子たちは

普通に笹原先生の授業に出るようになった。



先生もホッとしたみたいで、


練習の成果もあって

授業の進め方も好評みたい。



良かったー。



でも……



先生がだんだん

皆と打ち解けて、


女子だけじゃなく

男子とも仲良くなって。



反対に

あたしは…


あれ以来


一言も話せない毎日が続いてる。




時々

遠くで偶然 目が合っても、



あたしは素っ気なく

逸らす事しかできなくて…。





はぁぁ……。




〜〜〜〜〜〜〜


放課後…



久しぶりに高みなと話し込んじゃった。



あたし…



高みなの事、

ずっと好きだったんだよね。



高みなと話してみて

改めて、


あたしの気持ちが 今どこにあるのか…


分かった気がする。




高みなとバイバイして
教室に戻ったら、




先生が……いた。






『あっ…!』

「おぅ。もう普通に歩けるんだね。」 



『あ、はい。ありがとうございました。』

「良かった…何か久しぶりに話すね。」


『……』



上手く話せなくて、頷いた。

ダメだ。顔が熱いよ。




「そういえば、前に何か言いかけたよね。」

『えっ?』


「『私…先生のことが…』ってとこまで聞いたけど(笑)」

『あっ…////』




覚えてたの……?


何て返せば良いか わかんなくて

下を向いてるあたしに、



優しく 先生が話した。


「…よくある事だと思うよ。ちょっと新鮮なだけだよ。」



『えっ…?』





「俺の事…好きだって勘違いしてるだけだって事」



胸が 重たくなってった。


先生……。



「まっ、高橋の事好きなんだしな(笑)。まだまだいっぱい恋してー、…いつか彼氏ができてさ。」



涙が こみ上げてきた。




「俺みたいな男、つまんなく思うようになるって(笑)」



そんな言葉…


ズルいよ 先生。



『…んで…』

「え?」




『…何でそんな勝手に決め付けて…』

「河合さん?」



逃げないで。

ちゃんと聞いてよ!



『あたしは…毎日ずっと苦しかったのにっ…!』




苦しくて、
悔しくて、
泣きそうで……



込み上げる感情に任せて、




あたしは気持ちを全部ぶちまけた。




『そんな人だって…思わなかった…』

「…いや、でも」




『こんな傷付けられるくらいなら…好きにならなきゃ良かった…』





涙が 頬っぺたを流れ落ちてく。



「…河合さ」

『…でも…好き。あたし…笹原先生が…!』

「ダメだって!」



ダメだって良い!

聴いてよ 先生…。



『先生が好き。。…さよならっ!』

「河合さんっ!」





その場にいるのが辛いから、

走って逃げ出した。



走りながら

足が治ってて良かった なんて、


変に冷静に考えてて。




でも…





足が痛かったら、


失恋の痛みも




もっと紛れたかもしれない。
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