あつみな〜小さな恋のものがたり〜
□敦子の秘密?
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南side…
はぁー……。
溜め息つきながら一人で歩く帰り道。
最近敦子と一緒に帰れない日が続いてる。
もう10日くらい……か?
さっきの会話を思い出す。
『敦子!帰りましょう!』
「あ…南ゴメン。今日も寄らなきゃいけないとこがあって…」
『今日もでスか?』
「ゴメンね南。」
『じゃ夕方家に行って良い?』
「遅くなるから…無理。会えないかも。」
『敦子何か有りましたか?最近ほとんど一緒にいられないでス…。』
「…ゴメン。でも何でも無いから。。」
『わかりました。また明日でス。』
はぁー……くっそ。
何であと一歩踏み込んで聞けないんだよー。
何かはわかんない。
でも……何か隠してる。
何かしちゃったかな……。
それとも……
……他に好きな人ができた?
イヤな予感でいっぱいで、
だんだん敦子にイライラしてる自分がいた。
翌朝……
ピンポーン♪
敦子を迎えにいくと、
お母さんが出てきた。
「南くんごめんね〜。敦子まだ寝てて…先に行ってて!遅刻しちゃうから。」
昨日も敦子は寝坊した。
『今日もでスか!?…ったく。』
「最近学校から帰って来るのも遅くて…何やってるのかしら…あの子…」
お母さんにまで心配かけてっ!
もういーかげん限界だっ!!
『ちょっとお邪魔しまス!!』
「あっ南くん!もう放っといて学校…」
お母さんの声さえイライラして、
無視して階段を昇る。
バンッ!!
ドアを荒々しく開けた。
『敦子っ!!』
「……zzz」
『…敦子!起きろっ!!』
「……ぅう。なに…?ママ…?」
『南でス!!』
「え…っ!!」
敦子がガバッと起き上がった。
『今何時だと思ってるんだよっ!』
「なっなに勝手に入ってきて…」
『うるさいっ!もう起きろっ!!』
無理やり手を引っ張って起こそうとする。
「…っダメッ!!」
……っ!!
敦子に手をはね除けられた。
『……なんなんや!人が心配してんのにっ!!』
「ごめっ南…違うのっ…」
『もう限界やっ!勝手にしろよ!!』
言い訳なんか聞きたくない。
今は何を聞いても、
敦子を信じるなんて無理だ。
ボクは敦子の声を無視して部屋を飛び出した。