あつみな2〜大人への階段〜

□危険な相談
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敦子side…

土曜日の夕方。

南と映画観たり買い物したり……

いつものデート。

「敦子っ。晩ごはんの買い物して帰りましょう!」

『えっ?……あ うん。』

「何食べたいでスか?」

『ねっ。今日は二人で何か食べて帰ろっ!』

「あっくんは?」

『敦は……とっ友達と出掛けてるからさっ。』

……ウソ。

「そーなんやっ。じゃ何か食べて帰るか。」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

晩ごはんを食べて、

二人で歩く。

すっかり暗くなった帰り道。


居酒屋の呼び込みや、

早くもお酒くさいオジさん達から

さりげなく庇ってくれる南。


もう少し歩くと……

シンデレラ城みたいな 建物。



ラブホっ……てさ。


どんなとこなんだろー。


もしかしたら、南

あたしのウチとかだから……


あーいう場所だったら。。

前を通った時に、さりげなく…

言ってみようかな。。



「あ、敦子。」

ドキッ。

『なっなに?』

「あっちから、帰ろ。」

えっ?

南が急に道を変える。

『何で?こっちのが近いよ?』

「いーからっ。こっちから帰りましょう!」

『……疲れたから近道がいいっ。』

「じゃおぶってやるからっ」

はぁぁ?

何かムキになるあたし。

『じゃー南はそっちから帰ればっ』

「んなっ?危ないやろっ!一緒に……」

『やだっ。』

「……何なんや。」

『……』

「敦子?」

『……もぅ知らないっ!』

南を置いて、

南が言った道を 先に歩いた。

「はぁー……」

南がわざとらしく溜め息ついて

後からついてきた。



そのまま 会話もなく、

あたしたちの土曜日は終った。
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