あつみな2〜大人への階段〜

□危険な相談3
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南side…

ピンボ〜ン♪

前田家のドアの前。

やっぱり……

敦子に会いたかった。

ガチャ…って、ドアが開く。

「あ、南。」

『あっくん。あの、敦子は?』

「……いないよ。一緒じゃなかったんだ。」

『えっ?』

「……上がって待ってる?」

『…じゃあ、お邪魔しまス。』

敦子……

もうすぐ9時……。




何してんだ。

誰かと一緒……?



「あのさ。」

『えっ?何でスか?あっくん。』

「オレちょっと出掛けるから、悪いけど留守番…」

『あ、良いでスよ。』


あっくんが出掛けて。



ボクは 敦子の部屋で待つことにした。

敦子に無断で入ったら怒るかな……


ガチャ……




敦子の匂い。

暗い部屋に電気をつける。


何となく勉強机を見たら、

見慣れない雑誌が積まれてた。


いつも敦子が読んでるファッション誌とは、

ちょっと趣が違うな。。



ゴテゴテした色の見出しが

表紙にいっぱい書いてある。




……ん?


《カレシとの初めて体験談》

《ラブホってどんなとこ?》

《ベッドで男の子がゲンメツするコト》



……なんだこれっ!?



こんなん あの敦子が読むかー…?




あれ?

そーいえば、この前…



生徒会の用事で遅くなったボクを

教室で待ってた時、

慌てて本を隠したコトがあったっけ。


いつも寝てるか食べてるかして待ってるから、

何読んでたか聞いたら……



「たっただの雑誌っ!いちいち聞いてこないでよっ。」



って、



真っ赤になって 怒ってたっけな。



優人が言ってた言葉を思い出す。



…敦子も 気にしてたりするのかな。


とにかく、

早く敦子に会いたい!



ボクは部屋を出て、



玄関に座って



敦子を待った。
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