あつみな2〜大人への階段〜

□トラブルメーカー2
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敦子side…

5時間目が終わって、

みんな帰りの仕度してる。


「敦子。どーする?帰るか……?」

南が あたしに聞いてきた。


南、

今朝も普段通り迎えにきて、

いつもと変わらない感じで話してる。


……だから余計に 気まずくなるあたし。


帰るか……?ってのは、

あたしが篠田センパイと南が話をする場に、


いるか、いないか。


ずっと迷ってた。


でも……


『いいよ。……行く。』


「そっか。」


HRも終わって、


あたしは 南と

屋上へ向かった。



ガチャッ……って、


重たいドアを開けると


センパイは もう来てた。


「よっ!聞きたい事って何?」


「すみません。忙しいのに……」


「良いよー。この後撮影入ってるから、あんま時間無いけど。」


「じゃあ…早速……。」


南が センパイを見て言った。


「敦子と、その……ホテルに……」


「あれ?話しちゃったの?」


『……。』


「敦子ちゃんから聞いたなら、そのまんまだよ。」


「はい……。で、何も無かった……って。」


「んー、何も無かった?」


「えっ?」


『えっ?なっ何もありませんでしたよねっ?!』

「そーなの?まぁ…そーか(笑)」

『ちょっと……ちゃんと答えて下さいっ!』

「敦子!落ち着けって!!」


『だって……』


センパイに

あたしは腕を掴まれて、


引き寄せられた。


『はっ離してっ!』


「南。この子くれない?」


「えぇっ?!」

『なっ?!』


「俺 敦子のコト好きになっちゃった。」


『やっ!離してっ!』



センパイがあたしの耳元で、



小さな声で



「シッ!静かにして」



って 早口に言った。




南が 下を向いてる。


……南っ?



「俺、南のコトいっぱい面倒見てきたしさっ!いーじゃんっ。」


「俺が大事にするからさっ。」


ドンッ!!

……って


南が


センパイに


体ごと


ぶつかった。
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