Long story
□桜。
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ガラッという音をたててドアを開けるとみんなの視線が集まった。
《なんで今日も来てんの?》
《来なくていいわー。》
《アイツは八方美人てか(笑)》
聞こえてる。ま、聞こえるように言っているんだろうけどね。
さっそくですか・・・
俺の机の上に置かれた花瓶。
それに生けられた仏花。
その下にひかれた白と黒の布。
なるほど、そうきましたか。
とりあえず、席に着こうと椅子を引く。
ガタッ……
《えっ?おい見ろよ!椅子が勝手に動いてんぞ!》
《あそこって死んだはずの二宮は席だろ?》
《心霊現象ってヤツだろ!!》
《あはははっ!!それ傑作!》
………も、無理かも。
なんでこんなことされなきゃならないんですか?
俺が何をしたっていうんですか!?
意味わかん……
「おはよー!」
?
「ようっ久しぶりっ」
そう言って優しく微笑む人が入り口に一人。誰?
しかし、あっという間に人が集まって見えなくなった。
《櫻井!》
《去年ぶり?!退院したのかよー!》
《つーかっよく進級できたなっ!》
「まーね。俺の席どこ?」