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□理性vs本能
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スーハー、スーハーと規則正しい寝息が聞こえてくる。
俺の真横から。
その寝息の主は、神楽。

俺が昼寝をしようと布団に入ると、ワタシも寝るアル、と真夏だというのに潜りこんできた。
俺は暑苦しいのが嫌だったもんで、押し入れで寝なさい押し入れでと一度は追っ払って見たが、効果無し。
押し入れは狭いネ、黙ってワタシと寝るヨロシ、とそのまま俺の隣に入り込んできたというわけだ。
まぁ、狭いというのは嘘だろう。昨日も一昨日も文句を言わずに寝てたんだから。

……それと、暑苦しいから追っ払ってみたっていうのは実は嘘だったり。
考えれば今は真夏。確かに暑苦しいのは嫌だが、俺にはそれ以前に大きな問題があった。
その名も、【理性保持できるかな問題】だ。

昼間、神楽はよく動き回るもんで、その度にスリットからチラチラと白くて若い脚が露出される。その上、ピッチリとした夏仕様のチャイナ服は体のラインがはっきりわかり、なんつーかもう……エロい。

俺も20後半の良い歳した男であって、こんなコイツに欲情しないわけがない。14歳に欲情って、別にロリコンではない。純粋に1人の女として神楽が好きってだけだ。
そんな神楽が、今隣で寝ている。あのエロい夏仕様のチャイナ服で。
しかも、暑いため毛布などはもちろん無し。
もしこの状況を新八が見れば大変なことになっちまうだろうが、幸い、万事屋は休業日。
つまり、2人きりというわけだ。何をしても、誰にも気づかれない。誰も何も言わない。
チラリと横を見れば、俺とは逆の方を向いて寝ている神楽の後ろ姿。
ケツから脚にかけてのラインがエロさに、ゴクリと俺の喉が鳴る。チャイナ服の裾は、もちろん重力に逆らうことなく、綺麗にうなだれている。そこから露出される白い脚 を、思わず擬視してしまう。

「無防備すぎんだろ…」

ここにいるのが銀さん以外の男だったら襲ってるからね?
と、俺は薄いタオルケットを持ち出し、バサリと神楽にかける。しかし、ん……と唸りながら、いとも簡単に手で掴み、神楽はそれを放り投げた。
オイオイせっかくの銀さんの優しさを…と思いながらも
まぁ、暑いしな…と俺はすぐに元いた場所に横になる。
寝たいのに、寝れない。その原因は神楽だ。
もういっそ襲ってしまおうかと壊れそうになる俺の理性だが、規則正しく上下に動く神楽の肩を見ると、壊れかけた理性も少しばかり維持される。
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