銀妙小説2
□希望と現実
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銀八は全員の進路希望調査をしていて気になった
『就職希望ってどういうことだよ』
『どういうことも何もそのまんまの意味です。私は高校を卒業したら就職します』
『大学に行きたいっていってたじゃねーか』
『気が変わったんです。もう勉強なんてしたくもありません』
『意地張ってないでほんとのこと言えば?』
『意地なんて張ってません。私は本当のことを『この間まで教師になりたいって言ってたやつがそんなこと言うかよ』
妙は黙り込んだ
以前妙が珍しくこんなことを言っていた
先生のような生徒を大事にする先生になりたいんです
っと
『なぁ、黙ってねぇで本当のこと言えよ』
『・・・私だって、私だって
大学に行きたいにきまってるじゃない!!
でも・・でも・・・』
そういって妙は国語準備室を飛び出した
銀八は少し乱暴な言い方をしたと反省した
彼女が素直でないことも強がりなことも、周りに迷惑をかけまいといつも我慢ばかりしているということも1番わかっているつもりだった
担任としても
彼氏としても
『姉上ー、出てきてください。もう夕飯できてますよ』
『いらない、新ちゃん先食べてて』
『どうしたんですか姉上。いきなり部屋にこもって・・・』
『なんでもない・・・』
『・・・とりあえず落ち着いたら出てきてくださいね』
ピーンポーン
こんな時に誰だと新八は思いつつはーいと玄関のドアを開けるとしこには銀八がいた
『先生!?どうしたんですかいきなり・・・』
『あー、わりぃ。ねーちゃんいる?』
『それが姉上が帰ってきてからずっと部屋にこもりっきりで・・・』
『・・・入るぞ』
『ちょっと!先生!!』
新八の言葉も聞かずに銀八は妙の部屋の前に行った
『なぁ妙・・・。出てこい。3人で話そう』